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People 社員インタビュー

CG アーティスト

CG Artist

STAFF INTERVIEW

東京藝術大学在学中にアルバイトとしてポリフォニー・デジタルに入社。2018 年に正社員となり、『グランツーリスモ7』よりカーモデリングチームでCGアーティストとしてリバリーエディター制作を担当。

  • 両親のアトリエがある家で育った幼少期

    両親は美術に携わる仕事、父方の祖母は裁縫に携わる仕事、母方の祖父はカーデザイナーという家系に育ちました。家の中には、絵の具のある両親のアトリエと、ミシンのある祖母の仕事場がありました。そんな環境で育ったせいなんでしょう、両親が特に熱心に美術に取り組むことを勧めたわけでもないのに、私の日常には絵を描く生活が身に付いていたように思います。もちろん小学校の時は他の子どもと同じように、ゲームも楽しみました。ただ、父は子どもたちがゲームに興じることはあまり快く思っていなかったので「1日1時間以上のゲームは禁止」といったルールが設けられていました。こっそり破っていましたけど。

    中学では美術部ではなく陸上部に入部したんですが、絵を描くことは部活に関係なく日常的にずっと続けていました。この時は、鉛筆を使ってロボットやメカをよりリアルに描いていくことに熱中し始めた時期でした。まさにゲームの影響です。やがて「将来は美術の道をいこう」と考え始めるようになり、高校に上がるころには美大受験を希望するようになりました。

  • 多忙だった大学時代、ポリフォニー・デジタルに出会う

    大学では日本画を専攻。植物や動物、風景といった「花鳥風月」的な事象を描くことに取り組んでいました。そのいっぽうで、映像に関する授業を受けたり、地方のアートプロジェクトに参加したり。日本画だけに固執することなく、さまざまな表現方法や媒体に興味をもっていました。

    そんな学生生活を送っていた大学2年の頃、たまたまポリフォニー・デジタル(PDI)でアルバイトをしていた大学の先輩の話を聞く機会があったんです。大学では日本画を専攻したものの、ゲームならではの表現を追求するのも面白そうだ、と思いました。それに、画質の美しいPlayStation®️なら、これまでの知識や経験も十二分に活かせるだろう。そう思ってさっそくPDIの門戸を叩いたところ、無事アルバイト採用が決まりました。メカを描くのが好きだったこともあり、カーモデリングチームへの配属を希望しました。母方の祖父が日産のカーデザイナーだったことを思うと、縁もあったのだと思います。

  • バイト時代の経験が導いてくれた「リバリーエディター担当」

    無事アルバイトとして採用された時、PDIはちょうど『グランツーリスモ6』を発売した直後で、次回作に向けて少しずつ動き始めた頃。私はコンピュータグラフィックスが未経験でしたが、最初はホイールのモデリングから始めて少しずつCGに慣れていったところで、フォード ラプターというピックアップトラックのモデリングを任されることになりました。ところがこのクルマがなかなか収録されなくて(笑)。アルバイト当初「デバッグ(不具合の究明や解消を行う業務)に参加するように」といわれていたんですが、時間に余裕のあった私は積極的にこのデバッグ作業に取り組みました。そこでバグを見つけては、エンジニアに報告したり、時には提案したり…おかげで他のアーティストよりエンジニアとコミュニケーションをとる機会にも恵まれたし、ゲーム全体の仕様について理解することもできたのです。その後『グランツーリスモSPORT』でリバリーエディターを担当していたアーティストが退職された際に、「エンジニアと意思疎通の経験が豊富な小滝なら適任だろう」ということで、私がリバリーエディターの仕事を引き継ぐことになりました。

  • アーティストとエンジニアの「架け橋」になる

    リバリーエディターは『グランツーリスモ7』の中で重要な役割を果たしています。レースそのものを純粋に楽しむだけでなく、もっと広い意味でのカーライフを楽しむことができるのが『グランツーリスモ7』ですから、他のゲームと比べてデカールを自由に使えるGTのリバリーエディターは、ユーザーが自己表現するための強力なツールになります。ユーザーの皆さんが、より自由に快適にクリエイティブを楽しむための環境を整えていくのが、私の仕事。さまざまなデカールを用意するだけでなく、実際に描いてみてレイヤーの操作性に問題はないか、使い勝手はよいかなどといったことを試していき、問題や改善すべき点があればエンジニアにフィードバックして、さらなる機能アップを図っていきます。GTのシステムは、こうしたアーティストの要望からも生まれていくわけですから、エンジニアとの連携は本当に重要だと実感しています。自分のやっていることはいわゆるCGアーティストの域を超えているかもしれないけれど、今後もっとシステムについて理解を深めていき、アーティストとエンジニアの懸け橋になれる存在になれれば、と思っています。

  • PDIの特長、PDIの求める人材

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    たとえば私のようなCGアーティスト以外に、システム構築を担うエンジニア、映像担当や音声担当、メーカー折衝や広報に携わるグループなど、社内にはあらゆるスタッフがいます。そんな人たちが、お互いの垣根を越えて日々情報共有・情報交換をしていく中で、新しい発想が生まれ、新しい「グランツーリスモ」につながる何かが形になっていくんです。

    遊びに関しても同じです。自分は今ボルダリングにハマっていて、週に1~2回のペースで近隣の施設に足を運ぶんですが、一緒に楽しむPDIスタッフは、お互い職域もバラバラです。PDIにはこのような集まりが他にもたくさんあって、どれも自然発生的に人が集まってくるんです。

    こういう状況を「面白そう!」と感じていただける人なら、PDIに向く人材なんじゃないかなと思います。

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