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People 社員インタビュー
ゲームエンジン開発エンジニア
Game Engine Development Engineer
STAFF INTERVIEW
ゲーム開発会社を経て2006年ポリフォニー・デジタル入社。『グランツーリスモ5プロローグ』以降のレースエンジン及びゲームエンジンの開発を担当。
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最初は「ファミリーベーシック」から
中学のときに友達の家で「ファミリーベーシック」を触ったのが最初です。自分で書いたプログラムで、ファミコンの中のものが動くというのが楽しくて、初代『マリオブラザーズ』のような、キャラクターがジャンプして敵を倒すような簡単なゲームをつくりました。
中学3年生でMSXを買ってもらって、そこから現在に至るまでずっと独学です。高校ではX68000で2D格闘ゲームとか、いろんなゲームをつくりましたが、つくりたい部分だけつくって完成させないパターンが多かったです。見せる相手も、クラスメイト数名くらいしかいなかったですから。
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プログラミングさえできれば幸せ
とにかくプログラミングを書くのが楽しくて、情報処理系の専門学校に入りました。そこでは周囲もプログラミングをしている人ばっかりですし、プログラミングにかけられる時間もすごく増えたので、つくるもののクオリティもぐっと上がりました。
3DCGを始めて、卒業制作は当時流行っていたロボット格闘ゲームを真似たものをつくりました。学校の推薦で就職はゲーム開発会社に決まったのですが、自分としてはプログラミングさえできれば幸せで、ゲーム会社を目指そうというところまで具体的に考えていないような状態でした。
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ゲーム開発会社でサッカーゲームを担当
最初に入った会社ではアーケードゲームの開発を担当しました。3Dシューティングゲームのグラフィックエンジンやモーションエンジンもやりましたし、レースゲームではそれに加えてレースエンジンやクルマの挙動など、ほとんど全部のパートを手がけました。最後に担当したサッカーゲームではゴールキーパーのAIをつくったんですが、これは学生時代から実際にサッカーでゴールキーパーをやっていたのが役立ちました。
ところが入社から8年ほどたったとき、会社の人事システムが変わってキャリアに疑問を持つようになりました。ちょうどそのときにポリフォニーの人材募集バナーをニュースサイトで見つけて、すぐに応募しました。高校時代に読んでいた『Oh! X』で連載していた丹や横内がいる会社ですし、他の会社で働きながらも「グランツーリスモ」にはずっと刺激を受けていました。
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「グランツーリスモ」らしいリアリティとは?
採用試験の面接では「自分はネットワーク以外の分野の経験はすべてあるので、ネットワーク以外なら何でもやります」と話したのですが、入社してみたらオンラインレースの担当になりました。ちょうどハードがPlayStation®2からPlayStation®3に移行するタイミングだったので、レースエンジンもゲームエンジンもすべてゼロから書き直すことになりました。
それからずっと両方のエンジンを開発し続けていますが、自分なりに「グランツーリスモらしいリアリティ」を出せるように努力しています。最初のころはレースとタイムトライアル、ドリフトトライアルしかありませんでしたが、耐久レースが出たり、ラリーやNASCARに対応したり、と現実にあわせてゲーム内でもいろいろな新しいルールに対応してきたつもりです。でもまだまだ足りません。オフラインとオンラインのレースで変える部分、そして変えない部分を考えることも重要です。
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ポリフォニー・デジタルの特徴
ポリフォニーに来る前にもゲーム会社で8年間働いていたのですが、入ってすぐに驚いたのはプログラマーがプログラムにストイックに取り組んでいることでした。前の会社だと、最先端技術は自分たちで開発しなくても、ミドルウェアを使えば良い、というのが当たり前だったので、「自分たちで学んで、すべてを自分たちでつくる」というポリフォニーの文化は新鮮でした。みんなが技術に集中しています。
また、いうまでもなくクルマ好きが多いです。会社の仲間とのF1日本GP観戦は恒例行事となっていますし、他にも自分の発案でカート場を借りきった社内カート走行会を始めたのですが、今では女性も参加する人気のイベントに育っています。
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ゲームエンジン開発エンジニアの募集について
必ずしもゲームエンジンとレースエンジンの両方を担当する必要はなくて、どちらかだけでも構わないと思います。ただし、レースエンジンを開発するためには、プログラミングのスキルだけではなくて、レースが好きでレースの知識があることが必須です。
一方、ゲームエンジン開発はレースの知識はなくても成立しますが、マルチコア対応やメモリリソースが限られている中で効率的に動くプログラムが求められます。どちらにしても、「グランツーリスモ」というゲームにおいて、プレイヤーの皆さんが遊ぶ部分の中心を開発するわけですから、これほどの醍醐味はなかなかないと思います。