Polyphony Digital - ポリフォニー・デジタル Polyphony Digital - ポリフォニー・デジタル

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People 社員インタビュー

ジオサーベイエンジニア

Geo Survey Engineer

STAFF INTERVIEW

関西大学大学院理工学研究科環境都市工学専攻を経て、2016年4月にポリフォニー・デジタルに入社。現在は測量のスペシャリストとして、コースチームCGアーティストたちのサーキット制作を支える業務を担う。

  • 阪神・淡路大震災をきっかけに、土木工学の道を志す

    私はいわゆる「スポーツ少年」で、小~中学校時代は兄の影響でサッカー、高校からはアイスホッケー部に所属していました。アイスホッケーに乗り換えた理由は単純で、入学した年に高校にアイスリンクができたから。せっかくなら新しい施設で、新しいスポーツに挑戦したいと思ったんです。

    そのいっぽうで、大学では土木工学の道に進もうと決めていました。私は大阪生まれ・大阪育ちなんですが、5歳の時に地元は大きな災害に見舞われました。阪神・淡路大震災です。幸い私が住んでいたエリアはそれほど大きな被害はなかったそうなのですが、関西の風景を一変させたあの震災は、やはり忘れることのできない出来事です。当時のことを見聞きするにつけ「社会のインフラ整備に役立つ知識と技術を身に付けて、人々が安心できる街づくりがしたい」と思うようになりました。

  • 測量の知識と経験をひっさげ、ポリフォニー・デジタルへ

    大学と大学院は環境都市工学科を専攻し、いわゆる「測量」について学んでいました。具体的に言うと、フォトグラメトリやレーザースキャンを使って、最適な3次元計測計画を立案する研究です。

    一般的に測量と聞くとトータルステーションやセオドライトといった測量機器を使って計測を行うイメージがありますが、私が取り組んでいた研究はコンピュータ解析でした。業界の中で当時は少々「異端児」的な存在に捉えられていたように思います。ですから、一般的に土木工学を学んだ後の就職先としてよく候補に挙がるゼネコンや鉄道、エネルギー産業などに進むことに、自分自身は少々違和感を感じていたんです。せっかくなら、これまで学んだことを最大限活かせる職場に行きたいですから。

    そこで、コンピュータのスペシャリストが集まるであろうソニー・インタラクティブエンタテイメント(SIE)の就職試験を受けてみることにしたんです。もちろん面接時には、これまで大学院で取り組んできた測量データと測量技術に関する資料を携えて。すると、SIEの面接官は、こういいました。「ポリフォニー・デジタル(PDI)なら、あなたの知識と経験が活かせるかもしれない」と。まるで実写風景と見紛うほど高い精度での表現力を武器にする「グランツーリスモ」。そして、ゲーム開発においてさまざまな機材やコンピュータビジョンのテクノロジーを駆使してCG制作に取り組むPDIなら、自分がこれまで取り組んできた研究技術も活かせるかもしれない…と思いました。こうして、PDIの一員になることが決まったんです。

  • 3次元解析をとりいれることで、GTの表現力をさらに高度に

    入社後は、背景のCG制作を行うチームのサーキット測量を専門に担当するグループに所属することになりました。そんなチームにあって、レーザースキャンやドローンといった計測機材を用いたサーキットの測量に始まり、SRTMやALOSといった衛星のデータを用いた地球規模のデータ処理などを行うのが私の仕事です。

    では、実際に制作したこうしたデータは、ゲームにどういった影響を及ぼすのか? わかりやすい例を出しますね。

    たとえば、サーキットに赴き、路面の細かな凹凸のデータを3次元分析していくとします。このデータは実際にサーキット制作を担当するCGアーティストが手にし、アーティストはデータを活かして緻密な路面をCG制作していく。路面はクルマの挙動に大きな影響を及ぼしますから、現実に近い路面表現ができればできるほど、よりリアルなドライビングシミュレートができるわけです。確かにGTのCG表現力の高さは世間の知るところですが、実際にはここまで計算され尽くされているのです。

    もちろん、私の仕事はあくまでCG制作の素材となる「データ」。自分だけでは最終的なCG完成まではたどり着くことはできません。どのようなデータを作成すれば今後のCG制作に役立つか、CG制作を担うアーティストたちの表現力を最大限引き出すためにはどんなデータが必要か…といったことを、常に理解していく必要があります。今後もCGアーティストたちと綿密にコミュニケーションを図りながら、彼らとともにより高度な作品を作っていきたいです。

  • 新しい提案に耳を傾けてくれる社風

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    今PDIではサーキット取材を実施する際、レーザースキャンやドローンを使って計測を行っているんですが、以前は計測に時間のかかるGPS計測機器を使っていたといいます。当時のスタッフたちは重いGPS計測器を手に、1周数キロあるコースを歩きながら何周も回っていたのだとか。なかなか大変なことだったと思います。現在使用されているドローンを取材に用いるのは、私が入社後に提案したことなんですが、ドローンを導入することで取材はより効率的になりました。こういう「新たな提案」も、必要だと感じればスピーディに取り入れてくれるフットワークの軽さは、まさにPDIの強みでしょう。他にも、実際の業務に関することだけでなく、社員の働きやすさに関することまで、様々なことにお互いが耳を傾け、新しい意見であってもどんどん取り入れてみよう!という空気が、社内には常にあるんです。

  • こんな人材がポリフォニー・デジタルに向いている

    PDIは、その道の専門家が社内のあちこちに存在するプロ集団です。確かに、土木工学の世界からゲーム業界にたどり着いた私は、異色の存在かもしれません。でも、3次元測量の技術と知識にかけては確固たる自信をもって、PDIの門を叩きました。PDIに挑戦したいと思っている方にはぜひ「胸をはって人に披露できる知識や技術をもって、門を叩きに来てほしい」と思います。たとえそれが「一見するとゲーム業界とは縁のなさそうな知識」であっても、自分の芯をきちんと持っている人ならば、PDIではきっと活躍することができるはずですから。

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